代表の佐藤です。
年明け早々に新巻33巻が出た「進撃の巨人」ですが、次巻で最終巻となりました。
初っ端から怒涛の展開で、あっちこっちに振り回され続ける大変な作品でしたが、色々な伏線をたった1巻で回収できるのか大変不安です。
ただ、佐藤の中で謎を多く残して読者の想像を掻き立てる作品が名作だと思っています。
解釈の余地を残すことで作品が独り歩きする、というのでしょうか。
あまりに種明かしされてしまうと、もう二度とその作品は観なくなってしまいます。作者の思考の枠を超えるような想像や解釈の余地が何も残っていないですからね。
逆に色々な伏線はあえて回収せず、謎は謎のまま最終回を迎えて欲しいところ。
進撃の巨人の魅力は、相対性と量子的多次元の宇宙観でしょうか。
そういった非常に難解な理論・思想を、現実の史実からインスパイア・オマージュしながら、歴史という時間軸、神話になぞらえて表現しているところが秀逸です。
主人公エレンは当事者でありながら観察者となっていて、しかしすべてを見通しながらも当事者として抗えない。
物語の進行ごとに視点が変わり価値観が変わるのも、アクションの描写とともにジェットコースターのような展開となっています。
相対的な思考というのはなかなか難しいようで、起きている事象に対してある固定された視点でしか論考できないということはたくさんあります。
例えば、自動車がどんどん高くなっている印象があると思います。
いわゆる大衆車のリッターカーなど、20年くらい前は乗り出し100万円程度というのが相場でした。
しかし、現在では200万円くらいでしょうか?軽自動車ですらそのくらいになっていると思います。
これについて、相対的で無い視点での解釈は、
- エンジン性能が上がっている
- シャシーに使われている鋼材の性能が上がっている
- 安全装置
- 環境性能
などなど、コスト面での評価しかできないのでは無いでしょうか。
コストが上がってるから高くなっている。
多くの人がそう思っているのではないでしょうか。
しかし、実際はそうではありません。
諸外国の額面上の所得はこの20年でだいたい1.5倍から2倍程度まで上昇しています。
20年前に年収400万円だったのが年収800万円ほどになっているということです。
中国にいたってはなんと15倍です。
日本で200万円の車体価格の車両があったら、外国人の視点からしたら100万円程度の感覚で買えるということなのです。
逆にいえば、価値のほぼ変わっていないものが世界の市況に追随して値段の数字が上がっているだけ、ということです。
80's、90'sの人気スポーツカー中古車の高騰が非常によくわかりやすい。
当時100万円代の車は、見た目倍の価格になっていても、世界では相変わらず相対的に100万円くらいの「感覚」の車ということ。
製造コストが上昇していようが、額面の表示金額が上がろうが、日本以外の国に住む人の収入に比すれば値上がりしていないのです。
これは何か特別新しいことをしたりたまたま商売が当たったということではありません。
普通に暮らしていてそうなったということです。
日本以外は。
世界中で通貨の価値が相対的に低下している、とも言いかえることができます。
一方で日本の所得は1倍。
これは企業の努力が足らないとか甘えているといったことではありません。
供給能力に対して需要が増えていない、購買能力が世界と相対的に低下しているということなのです。
これをインフレしていない、デフレである、と言います。
為替というフィルターによって見えづらくなるし、それを逆手にとって見せなくしているようなところもあります。
現実というのは見方でガラっと姿を変えます。
固定化された視点でいつまで考えても答えは導き出せません。
これを見れば一目瞭然。
Eureka(ユリイカ)!
アルキメデスは視点を変えて比重を見つけました。
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