
代表の佐藤です。
以前書きました銀行の仕組みで、銀行貸出の原資は皆様の預金ではないことを提示しました。
しかし、とある若い行員さんから「先輩に聞いたところ昔は預金を集めることが主な業務だったよ、と言われました」とのことですのでそれについて簡単に解説いたします。
ズバリ結論を申しますと、その先輩の言っている「預金」は「定期預金」ですから!残念!
古っ・・・
え、定期預金は預金でしょ?
違うんですよこれがまた。ちょっとした違いなんですけどね。
銀行にとって負債であることには変わりないのですが、銀行側の活用方法が違うんです。
定期預金とは、預金者からして実は銀行から融資を受けるための保証金なんです!
古い話なのですが、普通銀行とは別に貯蓄銀行というものが昔ありまして、その貯蓄銀行法第11条の規定により、貯蓄銀行は定期積金者に対してその給付金額迄の額を貸し付けることができました。
この制度を利用する定期積金者の多くは、実際に払い込んでいる金額以上の融資を受けられるという利点を活用する目的で加入した中小商工業者でした。
その後貯蓄銀行は様々な厳しい制限から普通銀行への転換が図られたという歴史があります。
その時の仕組みとして定期預金というものが残っているのであります。
今では、利回りの良い預金、くらいのつもりでいた人が多いのではないでしょうか。
実は定期預金を100%活用するということは、借金をして何かしらの便益を得る(事業を行いたいなど)融資を受けることなのです。
銀行からすると融資をする際の信用付けを現物のカネを担保にすることで与信の敷居を下げることができます。
つまり、やはり銀行にとって「商材である融資」を行うための、仕入れとしての負債が定期預金なのです。
普通預金より高い金利を設定できるのは、融資でつける金利と相殺できるためなんですね。
借りたカネを人質にしてカネを貸すという、何とも酷い!と思われるでしょうが、民間銀行が日本銀行から付託された「信用創造による貨幣発行」という業務がそれだけ重要・重大な責任を持つ業務だということでもあります。
この若い行員のいう、その先輩の若かりし頃はおそらくバブル期以前の民間企業がイケイケだった頃です。
日本全体が拡大方向でしたので、中小や零細にいたるまで、融資を受けて事業を拡大していくことにリスクが低く感じ、また成長に躍起になっている時期でしたので定期預金を集めることとはほぼイコールとして融資が増えるということなのでした。
銀行は預金者の預金は資金集めで、それを誰かに又貸しした利息で利益を作っているという固定観念があります。
しかし、普通預金と同じく、定期預金もまた融資先をつかまえるための仕入れ作業なのであって、銀行とは預金者のカネを使って金融で増やそうなんていうギャンブル的なことをする機関ではないのです。
あくまでも「信用創造の窓口」であり、その付託する信用の手数料として利息を得ている、というのが銀行の業務です。
非常に公益的かつ聖なる仕事だと思います。
銀行員のみなさん、融資頑張ってください!
できれば元本の回収はちょっと目をつぶってください(笑)せめてこの567騒ぎが何とかなって、日本が元気になるまで!


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