代表の佐藤です。
本年最後の佐藤ブログです。
先週末、弊社外装リフォームサービスGAISOのリフォーム相談会を、都筑区川向町のカクイチ展示場A-SITEにて開催いたしました。
日中はほどよく暖かく、懸念していた雨も降らずに良い気候で運営できホッとしました。
さて
今年は感染症やオリンピック開催の影響もあり、いわゆる巣ごもり需要は拡大する一方で、緊急性の無い需要は減退してあまり言いたくはありませんが、全国で多くの事業者が市場から撤退して行きました。
さらに、新型感染症の世界的な落ち着きにより、政府による補助を「正しく」行った米中の旺盛な需要に牽引され、供給が不足する成長型のインフレも、「日本以外では」発生しました。
「日本以外」では。
は?日本でもインフレしているだろうが!
というツッコミがあるのは承知しています。
しかし、それは正確にはインフレではありません。インフレという名前のついたデフレ現象なのです。
インフレといういと、値段が上がること、と理解している人が多いようです。
しかし、「いわゆるインフレ」にはディマンドプル型とコストプッシュ型とが存在します。
ディマンドプル型はディマンドつまり需要がプル=引っ張る形のインフレ現象で、需要が旺盛な中で供給をキャッチアップさせる形で付加価値の総量が増えます。必需品だけでなく、高付加価値な財やサービスが増えそれに対する需要が増えていく現象で、市場が膨らんでいく=インフレーションするものです。
その一方でコストプッシュ型は、必需品である食料やエネルギー資源の高騰によって、財やサービスは増えているわけではないのに金額が高騰する状況です。
生活コストが増加する、ということです。
この場合、必需品を購入することで手一杯となり、それ以外の高付加価値な財やサービスを購買する余力が無くなります。
購買余力が無ければそれら高付加価値な財やサービスは減少し、市場からの退場を余儀なくされます。
これはつまり、市場が萎んでいく=デフレーションするのです。
このコストプッシュ「インフレ」状態の最中にインフレ退治を行うと、ますますデフレーションが加速し、それはつまりコストプッシュ「インフレ」を加速させることになります。
これがスタグフレーションのスパイラルです。
この状況を民間が解決できることはありません。
民業において、利益を増やすのは市場の拡大とコストカット、そして他業種の既存市場を奪うことのみ。
市場が萎んでいくなかで根本的な市場の拡大は見込めません。
コストカットし他業種を退場させる既存市場を奪うことを進めればますます市場のパイが小さくなっていきます。
ミクロな視点において、ある企業が成長することはありますが、それは同じ市場の別の企業の利益、雇用、サプライチェーンを奪っているだけなのです。
先週、地元選出の自称「経済に詳しい」某衆議院議員の座談会に参加しましたが、その中で今年、政府の税収が60兆円を超えたそうです。
これが起こることは想像していなかったし、その理由も、財務省もその議員も「わからない」そうです。
何を言っているのでしょうか。
元々力の弱い中小零細は、累進課税である法人税の納付割合が経済全体として少なく、大企業は納付する確率が高いです。
市場が萎む中、資本力の乏しい中小零細が撤退する市場を大企業が奪い、その利益を拡大することで、累進課税である法人税の納付総額が増えたのです。
これでは市場全体は増えません。
しかもその累進性も上限が決まっていますから、法人税を支払った後でも税引き後利益が膨大にあまり、なんの価値も生み出していない株主に所得移転しているのです。
やるべきことは、法人税の累進性を高めること。
つまり法人税増税。
経営者は、営業利益が大きく出ているならば、社員の報酬や設備投資という「経費」をしっかり使って税引き前利益を圧縮し、実質法人税の納付額を減らす経営努力をすれば良いのです。
当たり前です。
こんな事もわからないのです。
それで、税収が増えた、やったー、と思っているのです。「彼ら」は。
法人税を減税することをエサに従業員の報酬を上げることを「お願い」するそうです。
バカバカしいにもほどがあります。
累進課税の機能すら知らないのです。
デタラメな税制を語っておりました。
ナンセンス。
言葉の定義も知らず、通貨と租税の意味もわからず。
足す・引く・掛ける・割るの四則演算もわからないで、意味もわからず暗算した定理をつかって方程式を解いている状態なのです。
そんな事ではその答えが合っているかどうかの検証もできません。
「この定理で出てきた答えだから間違いない。知らんけど。」
そう言っているのに等しいのです。
貨幣についての佐藤の解説は以下です。
https://blog.kk-takagi.co.jp/tag/信用貨幣論/
肌感覚ですが、結構「目覚めた」人は増えています。
真っ暗闇の中で、一筋の光明が見えてきた。
今年はそんな年になったのでは無いかと感じています。
そういう意味で、今年「も」良い年だった、と思いたい。
来年「も」、より良い年になりますように。
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