みなさま、こんにちは。北川です。
のっけからこのタイトル、不健康自慢かとおもいきや
わたしはそこまで不調ではありません、猛暑は堪えていますが。。
古希を迎え、昨年2月に出版された書籍
2018年にS字結腸癌を克服した音楽家、近田春夫さん自伝のタイトルです。
何度読んでも面白く今回ご紹介いたします。
50年の音楽家人生はいかに真剣に仕事をしてきたかの歴史で、下井草秀さんが丹念なインタビューをもとにあますところなく、その思想と行為を綴りました。
ほんとうに力作です。ソニーの丸山茂雄さん自伝とおなじく口語体で書かれており、人となりがよーくよく見た目そのままとわかる、素晴らしくボリューミィな著作。
近田さんは、元々キーボードプレイヤーでありじつは歌手でもあるのですが
どちらかといえばタレント業もむかしから仕事がおおく、いまでもタモリ倶楽部の空耳アワードで毎回登場するちいさなおじさんとしてもっとも顔名前が知られてるのかもしれません。
それと数年前まで週刊文春で「考えるヒット」のコラムを長期連載していました。
その生涯は、新し物好きでひとより早くブームの先駆けになるも
すぐ飽きてしまうので、ブームのメインストリームががっぽり稼ぎを留保するころには次の試みに遷移していて、結果常に金にならないことばかりしてるそうです笑
唯一CM音楽制作は、名実共に巨匠として財を成しました。
テレビでみたことある方はわかるとおもいますが、早口でふざけたことばかり喋るふてぶてしいおじさん
業界で最初に目をかけてもらい半世紀忠義を尽くした故内田裕也さん譲りです。
じつは小室哲哉さんも駆け出しのころ、裕也さんのバックでキーボード弾いていたそうで、近田さんとも面識あるそうです。二人で裕也さんに曲を用意して歌ってもらおうとしていたら、故人になってしまいました。。
音楽家と書きましたが、自身のヒット作はないものの、メンバーをあつめては次々に近田バンドを披露目し、同時に職業作家として依頼される歌詞や曲、CM用ジングル、楽曲を作成提供。それと依頼されるRECプロデュース。八面六臂の活躍を続ける御大です。
なにせ、プロデューサーとして売れる前フュージョン時代のYMOに編曲を依頼したくらい先見の明があります。
個人的に、これだけ能力ある人がバンドで華々しく成功することが唯一度もなかったのは不思議なのですが、やはりむかしのルックスありきのロックミュージシャンが幅を利かせていた時代ゆえなのでしょうか。
近田さんがプロデュースしたジューシィ・フルーツはきちんとヒットしましたし笑
この書籍の白眉は、いままでロングインタビューの機会もなかった御仁が、じつに克明な記憶力を発揮し、時系列でなにをやっていたか。自身つくる音楽がなぜその時々作風が変わるか。その都度なにを目指したのか。きちんと言語化されている点です。
くわしくはぜひKindleで熟読いただきたい。
1千万に満たないくらい楽器機材を買い続け駆使してきたプロは、ハモンドオルガンが鍵盤のなかでもお気に入りだそうですがiPhoneアプリ・ガレバンのハモンドが本物とほぼ同じ音響が出ると昨今愛用しているそうです。
いままでの投資はなんだったのかという技術革新。ウーリッツァーは実機を使うそうですが。
シンセの歴史は音楽の進化とリンクしていますが、ガレバン愛用にはじつに驚きました。
元々はクラシックピアノの正式なレッスンを長年受けた少年が、ロックと歌謡曲業界で長きに渡り異彩を放ってきたか。バンドは毎週リハしないとまずうまく機能しない、心が通わないと続かない。など経験から繰り出される発言は説得力あります。
それと、作曲家で慶應義塾の大先輩 鈴木邦彦さんのRECに自ら曲提供を申し出て、歌詞の書き直しを自らの試練として必死に乗り越える逸話には、癌闘病から社会復帰への努力として頭が下がります。
これだけ、各レコード会社、名だたるプロミュージシャンたちに名を知られ、故筒美京平さん、タモリさんと旅行にいくくらい多士済々と仕事でつながりある重鎮も減ってきました。何しろ古希ですから。
筒美京平さんに呼び出され説教されたエピソードもかいてあります笑
天邪鬼で金にはあまり縁ない人生となんども自嘲されてますが、その好奇心、探求心、ある種求道的な真面目さが永くプロとして評価を高めてきた理由なのかと思います。同時に音楽家でなくとも、汎用的に仕事の成功に必要なファクタだな、といま書いてて思いました。
お笑いとかっこいい、両方好きな近田さん。能ある鷹は爪隠す、でした。
毎々拙文のご精読をありがとうございます。

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