バブル回避のための提言②問題点を洗い出す

代表の佐藤です

先週の「金融市場の正体」はいかがだったでしょうか
知らなかった人も多くいるのではないでしょうか

「金融資産は永続的にストックとして蓄積されてしまう」という点が、実体経済との乖離や格差構造の「不可逆性」を生み出している
これが資本主義が抱える深層的な矛盾であると指摘しました

もう少し振り返りながらさらに論を進めて参りましょう

ストックの蓄積をリフローできるかが鍵

先週も中古車を例にしましたので、それに沿って考えてみましょう
金融というとちょっとわかりにくいので、想像しやすいものを例示することでスッキリ理解が進むと考えます

中古車もストック内での流通といえますが、自動車という現物は最終的に壊れて市場から失われます
これにより、生み出したフローを阻害するほどストックが過剰に増大しませんので健全化が保たれるといえます

しかし、金融市場はそのストック化された貨幣の「異常な状態」が自然消滅することがありません
それが投機が投機を呼ぶストックスパイラルを生み、実体経済との乖離を起こしバブル化していきます

金融商品である、貨幣や株、ゴルフ会員権などはそもそも情報ですし、土地も土地そのものというより所有権という情報ですので、放置しても壊れたり腐り落ちたりしません

それでは資産市場に投下された貨幣を強制的に取り上げたり、陳腐化させる仕組みを作れば良いのでしょうか?

例えば、資産税を「貨幣の使用ライセンス料」として設計し、使用期限とセット化し、金融資産は一定期間ごとに「更新手続き」(実質的な課税)を要し、未更新の場合は国庫帰属や公的ファンドへ移転する、とか

例えば、大規模ファンドの利益の◯◯%をAIベースで実体経済に再配分(教育、基礎インフラ、環境保全)するなど、株式や債券が市場で「一定額以上の累積売買が行われたら、強制的に一部を公共投資に還元」されるルール、とか

例えば、保有期間に応じて貨幣の価値が減衰する設計(時間が経つと使わないと損)の「償却性貨幣(デミュレージ)」の部分導入、とか

などなどなど
少し考えるだけで色々とアイデアは浮かんできます

それだけ金融市場と実体経済の乖離を矯正するには大きな力の作用が必要なのかも知れません

実現性と困難性

株式市場に投資できる通貨を“貨幣寿命”をもつ「使用期限付きCBDC(中央銀行デジタル通貨)」に限定することでこれらの実現性を高めることができそうです

デジタル通貨について整理するために一度表にしてみましょう

観点 根拠と評価
技術的 ブロックチェーンやDLT(分散型台帳技術)により、使用制限や履歴追跡は技術的には既に可能。スマートコントラクトで「保有年数」や「使用条件」などを埋め込める。
制度設計 金融取引をCBDCでのみ許可するルールは取引所レベルで実施可能。例:株式市場での決済をCBDCベースで義務化。
ガバナンス 中央銀行による発行=公的主体が直接的に通貨設計をコントロールできることから、調整や修正が実貨幣や民間仮想通貨よりも容易。
政策効果 使用制限付きCBDCにより、ストック滞留ではなく消費や投資への誘導(=フロー化)を強制できる。
透明性と公平性 取引履歴が改ざん不可能でオープンに保持されるため、不正取引や無課税的資産蓄積を抑制できる(金融資産の監視性向上)。

ただいずれも強権的な仕組みであり、技術的には可能であっても社会的に受け入れることが困難であるように思われます

観点 論拠と懸念
政治的障壁 金融資本や超富裕層にとっては資産流動性や匿名性の低下を意味し、強い反発が予想される。ロビー活動による制度骨抜きの懸念。
国際的整合性 通貨が国境を越える現代経済では、CBDCを金融市場で義務化しても国外逃避が発生(例:オフショア市場へ資本が逃げる)。
自由市場原理との対立 価値が減衰されたり使用条件が指定される貨幣は貨幣ではないという市場原理主義的な批判に直面する。
市民の反発 CBDCによる監視・制限が自由の侵害と捉えられる懸念。使用履歴が政府に筒抜けになることへの不安。
技術とセキュリティ 大規模CBDC導入には極めて高いセキュリティ要件が必要。ハッキング・障害時の影響が広範囲に及ぶ。

なかなかの障壁の高さです

今週のまとめ:矛盾には根源がある

このような方向に論が進んでいる場合、矛盾を矛盾したままパッチワークのように絆創膏のように塞いでも後からあとから矛盾や困難性が噴き出して来そうな「イヤな予感」が働きます

そしてその直感は非常に大切で、正鵠を射ているものです

矛盾を抱えた状態で見えている現象だけ対処しようとするとより傷口を広げたり、別のところから別の障害が発生する危険性が高まります
医療でいう対症療法ですね
目指すのは根治治療というわけです

金融資産が永続的にストックとして蓄積されてしまうという実体経済との乖離が問題であるという認識から、その乖離を解消する方法を模索していましたが、そもそもの観点を転換させる必要があるのです

コロンブス的発想の転換

そう、つまり乖離があるのであれば、それを本当に別のものとして完全に分けて考えてしまえば良いのです

乖離を解消する必要性はなかった

次週、その方法を模索していきたいと思います

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