みなさま、こんにちは。北川です。
大谷翔平さんに死角はないのでしょうか。若くしてあんなにも成功を収めこの先のマイルストーンが気になります。どうか怪我が少なく済みますように。。ほんとうに眩しすぎます。
3は魔法の数字。
古来3人組バンドに、グループ名へ3を含めた名付けは比較的多かったようにおもいます。
FunBoyThree、MAD3、3ファンキーズ、3wisemen、spacemen3、3degreesなどなど
そしてグレイト3。 本邦屈指最強の3人組、今回のお題であります。
実はこのバンド名は遡ること35年前、三多摩地区に名を轟かせたインストガレージバンドの名前。おなじメンバー2名が引き続き居たことから10年のブランクを経て復活させた大名跡なのです。ちなみにブランクの間、ロッテンハッツというバンドでソニーからデビューしアルバム2枚を遺し解散、3名がグレイト3。もう3名がヒックスビルとふたつのバンドに分離しました。
元グレイト3は音源を残すことなくライブでのみ轟音を叩きつけ短いライフサイクルを終えましたが、94年スタートした新生グレイト3はいまも連綿と生き永らえています。魔法の3人組です。
先々月1月は7年ぶりのワンマン公演3回を即日完売させる大物ぶり。大ファンの私も馳せ参じた丸の内公演には西田尚美さんもいました。アミューズの板谷由夏さんも有名なファンのひとりです。
バンドの息が長いと、ファンたちも高齢化します。メンバーたちももちろんなのですが。。
エムシーの第一声は みんなに生きて会えてよかった!ですから。これだけ著名人の訃報がつづくと確かに気にはなります。
バンドは1995年に東芝からDSL長田進さんプロデュースでデビューしたのですが、当時の渋谷系ブームと一線を画すAOR仕込の楽曲は玄人好み。当時はネッドドヘニーやビースティボーイズ、Weezarなどが彼らの好みでWeezarの日本ツアーで見に来ていた3人に偶然会ったこともあります。当時のライブではスティーブミラーバンドのカバーをよく演奏しており、じつにいなたい、イギリスの音楽愛好がベースながらアメリカの音楽家にも造詣が深いセンスのよさしかなかった。
残念ながらライブの本数が少なく、次第に音源リリースが遅れがちになりソングライター片寄さんの苦悩たるやいかばかりか。とうとうマネージャーSさんの急逝をきっかけにバンドは長期休業になってしまいました。
その間ベーシスト交代をはさみ、再起動して新曲が生まれ、東芝亡き後テイクオーバーしたユニバーサルからアルバム2枚をリリースして歴史は止まったまま、ファンたちは静かに待っていたというわけです。7年ぶりにドラマー白根賢一さんから片寄さんに電話がありライブをやるべえとリハをスタートしたわけで、まさしくリハビリのような時間を経て本番のマジックを味わいました。感無量です。裏声をだすとき首を傾ける仕草がかわらないのに胸が熱くなりました。
30年バンドが続くと当然アーカイブ音源は増えてゆきます。
どのアルバムの楽曲も各ツアーを観に行った自分の歳のとり方に重なる思い出深いものなのですが、シカゴRECに移行する前の4枚のアルバムはヒット曲こそありませんけれど一生忘れ難い佳曲ばかり。
自分が25年前聴いていた曲を生で眼の前で再び演奏されると時空がゆがむ思いがします、混乱ではなく複雑な歓喜です。
ドラマー白根賢一さんは、ラブサイケデリコやチャラのツアーメンバーでもあるのですが、本当に上手いです。白根佳尚さんなみにタメとおかずが多彩。それと30年前からの相棒であるコーネリアスグループの堀江博久さんもあいも変わらぬいなたいプレイで安心しました。ちなみに、フロントマンである片寄明人さんはかつてのフジファブリック、DAOKO、TENDOUJI等のプロデューサーとしても活躍中です。どちらかというと裏方で御多忙。
彼らの音楽性は、いにしえの渋谷系によくあった洋楽寄りをごたまぜにしたエッセンスの曲と、片寄さんにしか書けない歌詞の巧みな乗せ方が特徴。長きに渡りファンが愛してやまないと考えられています。松尾潔さんにも称賛された美メロの宝庫といえます。マネージャーが居た頃はカウントダウンTVのタイアップ仕事などもありましたが、昨今は至ってマイペースです。友だちのパーティで30分だけ演奏したりとか笑
彼らが歳をとっても音をだしてリハーサルを重ねるよろこび、普段会わない3人でアイデアを出し合う、今回のライブ用リハでアレンジを考えたりするなかで、また新曲つくろうかと言い出したのは僥倖です。過去の焼き直しだけでなく時間は推移してバンドは生き物としてあたらしい姿をみせてくれてこそ。。
片寄さんの愛息は5歳にして、お父さんがバンドで歌うのをはじめてみたそうで感想も父に伝えたそう笑、あらたな最年少ファンを獲得したようです。
プロのバンドが仲違いせずいろんな変化を続けながら長続きするには、元々友だちであるからいつ会っても息が合うのが大事みたいです。仕事ではなくリハもライブも本来は自分たちが楽しんでやるものですからね、、プロアマ問わずかもしれませんが。
因みに片寄明人さんは、長年NHKFMで番組をもつラジオパーソナリティの仕事もあるので流暢なトークには定評あり、エムシーも毎回ウケます。今回は水を飲みながら「ポール・マッカートニーはライブ中まったく水飲まないんですよ、、不思議じゃないですか」と申しておりました。
ライブを自分たちでブッキングして近影アー写がないといったら友だちがイラストを書いてくれそれがコットンクラブの店先に貼ってありましたが、仕事でも適宜助けてくれる仲間はいいものですね。。
少し例えは違いますが小沢健二さんがかつて20ねんぶりに新曲を発表しツアーまで成功させいまも曲を書き続けていますが、家族が増え人生観が変わっても自分のバンドで音を出すのは楽しいマジックが起きるのが常のようです。たぶん宅録派とは違う育ち方をしたからではないかと。録音のプリプロはデータでやりとりしても、ひさびさに会ってみんなで楽器を持つと感情が揺さぶられるのは世界共通とおもいます。彼ら3人に幸多かれ。
毎々拙文のご精読をありがとうございます。
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