抽象・具象について小難しい話

代表の佐藤です。

全く議論が成されていないまま通してしまった法案であることがはっきりしました。

インボイス制度の件です。
TOP画像は朝日新聞デジタルより

おそらく税理士など現場から、仕事で使うタクシーやちょっとした打ち合わせにつかう喫茶店の領収書はどうするんだ?などと聞かれて、あわててこんな話が出てきたのでしょう。

こういうのをコンピュータシステム業界では「パッチを当てる」と言います。
服が破けて、その穴をワッペンなどで塞ぐようなイメージです。

まだ動いてもいない、「新品」の法律にパッチワークです。
こういう事が出る時点でまともな「製品」では無いことがわかると思います。

インボイスについて以前も書きました

抽象度の高い議論は成されていないのでしょうか。

今回の小規模取引対応というその場しのぎの議論をするということは、個別具体的な事象しか見えていない、つまり目の前の事しか見えていない視野狭窄、超ド近眼であると言わざるを得ません。

そもそも消費税の成立時点から事実誤認、錯誤があるにも関わらず、それを土台としたおかしな税制が積み上げられ続けています。

いや、それ以前にそもそも税が国家運営の財源であるという完全に誤った理解がこのような大変愚劣な政策を生むのでしょう。

政治家、特に国会議員というのは通常よりマクロの視点、抽象度の高い見方が必要です。

抽象、具象というものは結構意外と難しい言葉です。
結構間違って理解している人も多いです。

抽象的、というと「なんかこうフワッと理解するアレでしょ?」という感じでしょうか。

抽象画でいうと、なんかこどもの落書きみたいだな~、下手くそな絵だな~、とか色とか記号とかでわけわからん、とかですか。

具象というのが個別具体的な事象で、抽象はそれらの観念です。
例えばりんご、みかん、バナナが具象、それらの共通項を抽出してひとつの観念として表す「果物」という言葉が抽象です。

抽象度を「上げる」というのは、世の中にあふれる様々な具体的な物事から共通項を抽出して、それらの物事の彩度・深度・解像度を「下げ」る事で個別の輪郭をボカし、より本質を浮き上がらせる行為です。

抽象画が下手くそ、わけわからん絵に見えるのは、それが個別具体的な物事から彩度・深度・解像度を下げ、具象性を取り除いてボヤカしているからに他なりません。
りんごやバナナを描かずに「果物」の絵を描いてください。
いかがでしょう?

つまり抽象化とは、数学的に言うと「帰納と演繹」の「帰納」的な思考です。

この訓練、実は結構、いやかなり難しい。

佐藤は幸いにして前職でプログラミングが「ちょっとできる」位やっていましたし、

もっと振り返ると大学受験時のとある予備校の現代文国語講師がかなりレベルの高い、というか「古典哲学的」かつ「数学的」な講義をしてくれたおかげで抽象・具象の概念が脳に刻まれました(あまりに一般的な「国語」からイメージする授業からかけ離れていた為、当時同教室内の8割方がついていけてませんでしたが・・・国語の授業で虚数の話しますかフツウ・・・)。

帰納的に思考を深めて本質にたどり着いたかと思い、逆にその本質から具象方向に演繹してみると全然思った結果にならない事多数。
風が吹いて桶屋が儲かった事があっても、風さえ吹けば桶屋が常に儲かるわけでは無いということです。

つまり、抽象的に本質をつかむためには前提として正しい事象を具象として用意する必要があり、また抽象的に本質を定めたならそれに対応する具象は前提としていた現象にかならず復元しなければ、その抽象化作業が誤りであったと認めなければいけません。

愚かな人とは過ちを犯すひとではありません。
過ちを認められない、過ちに謝れないひとです。

消費税を定めた人、いや税を財源と理解してしまっている人

考えを改める時です。

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