みなさま、こんにちは。北川です。
台風一過、次第にすずしくなってまいりましたね。安堵しています。
先日、フランスの映画監督 ジャン・リュック・ゴダールの訃報が報道されました。
この20年あまりエポックはありませんでしたが、60-70年代 仏ヌーベルヴァーグのベンチマークとしてつとに有名です。もっとも当時の起用役者ジャン・ポール・ベルモンドもアンナ・カリーナもすでにこの世にはいません。ゴダールも過去の人として没したようにおもいます、今現在の一般的解釈ですと。
80年代の名画座では彼の作品 女と男のいる舗道、基地外ピエロ、勝手にしやがれ、がよく上映されていました。ファントム・オブ・ジ・オペラのようなカルト映画というより、例えるならハンフリー・ボガードの映画のようなクラシックな型のひとつといえましょう。過去の名作、制作当時は斬新。ベルモンドもアラン・ドロンなみのスターになったわけですし。
ゴダールらしさ、その特徴は編集のカットアップ、コラージュがよくあげられます。プロットも不条理に近いものが昔は多く、シネフィルには議論の的になりましたが、得てして一般受けしないやつです。もしも今、新作として初期作が公開されたならば、おそらくは実験映画とみなされるでしょう。但し80年代以降のハリウッド超巨大予算映画が当時はありませんでしたので、いわゆる映画好きにはひとつの通るみちといえるのかも。
そもそもデビューのち10年ほどの活躍時期。60‐70年代日本の若者は哲学や知性教養など形而上学の話題を好む、またそのような読書の傾向があったようにおもいます。世相として政治に対しての社会運動に若者が参加し、理想の世の中へちかづける理念の話、共産主義の礼賛も背景として、いまでいうパリピ、陽キャの真逆が本流。わかりやすい、ノリがいい、あかるい、の対極が男女ともに20歳近辺のイケてる若者だったようです。
バンドをやってる人たちでさえ、事あるごとにまじめに議論していたようなのでアートの一つ、難解な映画も好まれたのかもしれません。吉本隆明さん、大江健三郎さんなどの独特で難解な本もよく売れたと聞きます。世の中の尺度が人より多くお金を稼ぎ散財することよりも、人心の深淵で逡巡し理想を追い求める清貧が主流だったようです。いまほど日本人の平均資産がなかった時代です。
ゴダールの日本における相対的価値はそんな文脈のなかにあったとおもっているのですが、シネフィル、そして著名な音楽家たちに愛された証拠が今もって残っています。ピチカートファイブの小西康陽さんの随筆や楽曲にはゴダール作品のタイトルをつけたものが多い。それとYMOの有名な東風、中国女も。1950年代生まれのミュージシャンにとっては影響が無視できなかったんだな、といまだに思いだします。
ゴダールの映画内容をこと細かになにがどう好きか、すごいと書いたところで「百聞は一見にしかず」とおもっておりまして、あえてその文化的影響力を振り返ってみました。ちなみに私が一番すきなのは「右側に気をつけろ」です。過去作全般的にとても鮮明な色彩が記憶にのこる、撮影のセンスが好きですね。昔のアニエスベー的エスプリ
最後に蛇足をひとつ。彼のユニークなのはストーンズのドキュメンタリー的映画を製作したわけですが、ビートルズは知っていてオファーしていたのが叶わず、ストーンズの存在・曲を知らずにこの映画の製作を決めたところです。ブライアン・ジョーンズ脱退直前の哀れな姿が涙を誘うこの映画が、もっともわかりやすい一本といえましょう。出演者が世界的に有名なポップアイコンだけに。
秋の夜長に追悼鑑賞でもいかがでしょうか。☟アマゾンプライムビデオでご覧になれます。
内容はアルバム「べガーズバンケット」収録曲「悪魔を憐れむ歌」の録音風景をメインに編集されています。ちなみにビル・ワイマンのベーステイクは不採用、マラカス演奏のみ録音されリリースされました笑
私がストーンズで最もすきな楽曲です。
以上、拙文ご精読を有難うございました。
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