みなさま、こんにちは。北川です。
最近ひさしぶりに映画館へいき愉しみに期待していたロードショーをみました。公開2日目!いざ鎌倉です、空いててよかった。2023年アメリカ映画「アイアンクロー」 日本でも有名なプロレスラーのフリッツ・フォン・エリックとその家族に纏わる大河ドラマです。大河といっても40年くらいのダイナスティ。
フリッツの得意技「アイアンクロー」なんとも派手さのない、ギロチンチョークより地味な技です。とはいえ当時日本のマットでもスター扱いで来日してましたのでブッチャーやシークなみに有名だとはおもいます。新日本にはよばれてないのかな。
わたしはさしてプロレスや格闘技に詳しいわけではありませんものの、マスクドスーパースターやミル・マスカラス、ドスカラスらルチャの驚愕メヒコたちが危険極まりない空中殺法で席巻したころはよくみてました。いくらアングルとわかっていてもマスカラスのリングインした直後、オーバーマスクを外し客席に投げ飛ばす時点であまりのカッコよさに失神しそうでした。
とまあ何人かの思い出深いスターレスラーがいて、エリックのダイナスティを現代に再現すると聞き及んだらもはや見ずにはおれません。かなりの期待をしましてスクリーン最前列にすわりました。
フリッツには4人の息子がおりまして、自身ついに成し遂げることができなかったWBC王座への挑戦を彼らに託すところから物語ははじまります。
地元テキサスでの修行、タイトル戦まで多数のしんどいシングルマッチ、漫画プロレススーパースター列伝さながらです。兄弟たちは切磋琢磨して、父の夢を自分の夢にもなぞらえて必死に王座挑戦へ近づいていきます。このあたりは普通のスポーツドラマのいわゆる挑戦、鍛錬とかわりありません。
ところが。父フリッツがとうとう王座を勝ち取れなかった得たいのしれない呪縛を兄弟たちが気にし始めてから物語は暗転します。トレーニングや出来ることすべてを準備しても王座へ近付けないために、呪いを口にするようになるのです。挙げ句次男以外は次々と不幸な死を迎え、次男が老いた父から継承したテキサスの地方興行主も赤字だらけで悲惨な展開になります。呪いを結局断ち切ることはできません。
最後、次男が家族と束の間しあわせな余暇をあじわい、プロレス=仕事以外にも人生の目的を見出すことで映画は終わります。キャリアで挫折を繰り返し支えになった家族との愛にしあわせを感じるというプロレスラーの不器用な人生ともいえるのですが、あるアメリカ人プロスポーツ選手が年齢を重ね突き当たる壁を乗り越えたハッピーエンドでもあります。勝ち負けが人生のすべてではない悟り。
たしかに、兄弟たちが死を迎え次々夢破れていくのは身を切るよりつらいことでしょう。そんな血の絆が全編に表現されている大きなテーマです。テキサスという独特のアメリカ地方部ならでは、閉ざされた社会と類稀れ濃密な家族関係はいまの日本では考えられないなとおもいながら見ていました。しかしそんな人生が存在したのも事実で、40年むかしなら自分が身を置く環境でベストを尽くそうとひたすら身を粉にするのが自然にまっとうな考えだったでしょう。そんな無垢な情熱はしっかり表現されています。
この映画のよさは、できる努力が尽きたときにすべて燃え尽きて立ち上がれなくなるのでなく、自分のインプリメント以外からもしあわせを分け与えてもらい、あるレスラーが生き存えたことにあるとおもいます。
やや残念におもったのは、不幸な呪いの数々の表現演出が弱く、そこで苦悩しながらいかにしてまた立ち上がりプロレスを続けたのか。レジリエンスの葛藤がくわしく描かれていないかなという印象があります。すこしあっさりしてますね
役者たちが本物のレスラーのようにパンプアップして撮影に臨んだ佳作、2時間超と長いですが連休にご鑑賞をおすすめします。
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