みなさま、こんにちは。北川です。
夜半鈴虫の声も聞こえるようになりました。やっとこさ秋ももう直ぐです
以前に、漫画やアニメへ共感しにくい話をしました。興味をもちにくいのです、私めにとりましては。
例外として幾つかの漫画を挙げたのですが、その一つ「誰寝(通称:だれね)」(サラ・イネス著 講談社刊)について本日は書きます。旅に必携、20年来愛してやまない必需品です。
作者はわたしより年長の日本人女性です。神戸に生まれハイエンドな家で育ち美大を卒業以来、商業誌で画業に取り組む。講談社各誌へ数年おきに新タイトルを興しては、何十年も漫画を掲載しています。講談社もじつに義理堅い。代々の編集者に重宝される絵師もそうはおるまいて。気分は形而上と毎度おなじ8pの連載です
誰も寝てはならぬ、とは有名なイタリアオペラの曲名です。
が。この漫画はイタリアもオペラも関係なく、大阪の気好しなオッチャンたちが東京は赤坂で繰り広げるベタな日常がテーマです。日本人であるがラテンの血の流れる民族の日常といえましょう。
どベタな関西人の気性と生態が忠実に描かれるところが秀逸で、和歌山出身の私の母親もよくできとるわ、と愛読しています。ネイティブにしかわからない可笑しみがあり、ふきだしも「正しい関西弁」が写植してあります。NHKの方言指導より正確やな、とは母の評。いにしえのじゃりン子チエを洗練させたようなエッセンスとおもいます。
そもそも作者サライネスさんが有名になったのは、誰寝の前作「大阪豆ゴハン」という似たようなテーマの作品でした。
横溢する関西人あるあるを描いた、大昔のTBS久世光彦ドラマのような家族ダイナスティ。
フジで実写化するとよいとおもうのですが、、「風呂上りの夜空に」(小林じんこ作)ばりのおもしろいテレビドラマになるとおもいます。よしもと新喜劇より品がある。因みに風呂上りは錦織一清主演でした。
松林=宮沢氷魚or東出昌大、加奈子=狩野舞子、美奈子=松嶋菜々子、奈々子=川原亜矢子、ユハ=サッシャ etc(敬称略)たとえばそんな感じのキャスティング拙案は、漫画をお読みいただくと賛否両論おわかりになります。
上記2作はともに2010年以前に描かれた物語のため、日々交わされるコミュニケーション、会話内容は些かアナログ感ありますが、大人同士がおくる家族や友人たちとの「しあわせな生活」ひいては「多幸感」のサンプル提示といえまいかと考えます。ただし彼女の描く漫画には育児関連のおはなしはでてきません。
以前に、西日本と東日本の文化のちがいについて書きました。
関西人同士の寛容さ、やさしさは、落語の「与太者を愛して、赦す」に似ています。たとえば ドアホ!とは、関東で云う 馬鹿野郎!なのですがニュアンスが異なります。関西人には日常で人を詰めるという観念が基本ないのです。プレサンスなどの不動産屋以外は。
せいぜい、コラ〜!くらいの嘆声ですね。ええかげんにしぃや、も嘆き。ええかげんですから。
罪を憎んで人を憎まないので当然罵倒は続かず、例えばこどもをどやすのも一喝だけ。流石に関西やくざのど突きあいは見たことありませんので、よくわかりません。
誰寝は通算17巻完結、数巻よんでみると気づきますが、登場人物が言い合いする場面がよくあります。浮気がバレるところ、食卓やオフィスで意見の相違を主張しあうときなど。
ですが、いずれも「なんぎなこっちゃな、よぅわからん」で終わります。ややこしなーという場面でかならず「難儀やな」「難儀な人やなー」で止めるのです。売掛回収不能の事態にも、あちゃーそれほんまか!なんぎやのー、、とくる。それ以上は詮無い話にしかならないものですし。おとなの知慧。血気盛んなヤンキーなら「なんやとワレ!!!」となるのですがこの漫画に荒っぽいおじさんは出てきません。
生活はつづく、人生は連綿と続いていきますものの、家族、仲間と友だちが居ればしあわせは絶えることない。イタリア人も同じこと言いそうですね。そんな日常における隣人への愛に満ち溢れる物語だと、個人的におもっています。
現在、サライネスさんは新作のネームを悶絶しながら鋭意製作中とのこと。秋からの週刊モーニング披露目を期待して待ちましょう。
旧作は旅のお供にぜひどうぞ、、
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