オーシャンズ11

みなさま、こんにちは。北川です。

本日は各位ご存知であろう映画の題名をあげました。

サイボーグ009、7人の侍、孫悟空とおなじ構図ですが、リーダーとサポートの仲間が縦横無尽に活躍する。一大ミッションをクリアする。そんなフィクションは古今東西よくあります。オーシャンズ11と特攻野郎Aチームはなかでも記憶にのこるベストチームと思っています。

仲の良い知人のエンジニアは、元々小さなソフトハウスの取締役であったのですが、チーム解散後、上場する某社の業務委託をチームごと請負10年ちかく活躍していました。そののち某EC社員にスライドして内製システムの開発に従事しています。とても頭のいい、同時に人間らしい優しさをもつ、昔から尊敬する人物です。

むかしはよくだれかが結婚パーティをおこなうとき呼ばれては「石狩挽歌」を大大声量で熱唱してくれ、余興としてはハイブロウな数分間をあじわせてくれました。オリジナルのオケテープ持参です。芸達者な御仁

そんなSさんの趣味は自転車のロードレースです。

佐渡やツールド東北へ幾度となく参加/完走し、膝の大きなけがもようやく克服しつつ、毎週末ヤビツ詣での練習をかさねています。

VOGUEブランドなる業界では有名なフレームビルダーがいるそうで、オーダーから3年ごしにマイバイクを手に入れたくらい自転車に熱中し、あげく競輪G1までみにいくほどです。Sさんはむかしバンドをやっていてベースが驚くほど上手いのですが、最近は専ら自転車に専念しています。

Ｓさんとは20年くらいむかし、家が近所でよくいくバーでしょっちゅう語らいましたが、もうひとりのおじさんＭさんとともにいまも年一回位は酒を飲みます。知人たちの生存確認も兼ね。そうして偶に思い切り笑うのは健康によいとしか思えません。

まだ30半ばのころ、仲よかった知人と数時間飲み屋でなんだか熱い話をしては仕事のはなしもして、肩を叩き合って勇気を分かち合い、それぞれの家に帰る。

その瞬間しか会えないかもしれない、そんな時間がよくありました。

そんな彼が、死ぬまでにいつか　オーシャンズ11みたいなチームを組むのが夢なんだよ。ある日そう熱く語ってくれました。血が滾る仕事仲間が揃ったならベリーベストだよと。

映画がすきなわたしは、その引用にとても嬉しくなりました。

映画とおなじくらい仕事でもアドレナリンだせるじゃん？と言いたかったわけですね。

昨今チームビルディング、ファシリテーションがよくリーダーの技術として取り沙汰されますが、よく知る仲間なら短時間の打合わせで走り出せるなとも最近感じます。

いまはまだきっと修行なんだ、いつか時がくれば理想はかなう。そう告げた自分より年長のSさんの眼差しは会うといつも微笑みか、真剣な熱を帯びています。

仕事中は全集中のため、メッセンジャーすら遠慮していますが、あの力強い口調で、元気そうでよかったよ！と云われると暗示にかかります。例え血を流していても、だいじょうぶ。ありがとう！といってしまいそうです。

オーシャンズ11の例えを話しだしたとき、私は仕事上の迷いがあり相談に乗ってもらうため彼に会っていました。

自分を信じて、戴いた話には乗っかるしかないよ。彼からそう云われとてつもない後押しをしてもらったのを覚えています。

同時に、仕事でいつかこんな風になれたら理想。高い目標を持つのも大切だな、生きる軸を定めるほうがいまの足元が固まるな、と思わされました。

紆余曲折ありながら内製開発にこだわる彼の生き方には、いつも勇気を貰います。飲み過ぎにはお互い注意しましょう。そして長生きしよう。

エンジニアによくあるミニマルなライフスタイルをおくる様を見るに、すきなことと自己実現のバランスにいつも思いを馳せます。

たまに2人してジャパンやEBTG ジェフ・ベックやいにしえのバンドのはなしをするとき、同席女子たちは引いてもそんなの構いません。それが偶に会う同士のおじさん仕草なのだから。。。

毎々拙文ご精読をありがとうございます。