神と祭祀と武道と舞踏

代表の佐藤です。

先々週に引き続きまたアニメからの学びをば。
多少ネタバレも含みつつですので、アニメを観る予定の人は流し読み程度で笑

さて、「鬼滅の刃」の新シーズン、「刀鍛冶の里編」スタートしました。
まだスタートしたばかりですのでこちらからはまだ収穫なしです。

よってその前の「遊郭編」のクライマックスから。

さらにその前の「無限列車編」のクライマックスで明かされた、主人公竈門炭治郎の「日の呼吸」の話。

伝統技術の伝承とその綱渡りについての記事を以前書きましたが

大きなヒントを持つであろうと思われた「炎の呼吸」煉獄家の伝承資料からも消失しており、また煉獄杏寿郎の父槇寿郎いわく日の呼吸を継承できる剣士は誰もいなかったと伝わっており、暗礁に乗り上げたかのように思われました。

ここからあらすじ解説ネタバレ↓↓↓↓

強大な力を持つ最上位クラスの「鬼」と対峙し、ギリギリまで追い詰められる中、「日の呼吸」の斬撃を放つ竈門炭治郎。
鬼の細胞は鬼の始祖である鬼舞辻無惨とつながっており、鬼は鬼舞辻無惨の「日柱の剣士」への恐怖の記憶と繋がります。
と同時に竈門炭治郎もあるはずの無い「日柱の剣士」の記憶、面影を思い出す。

その姿は「ヒノカミ神楽」を舞う竈門家の父の姿では無く、まごうことなき剣士の姿。

無限列車編の終了時では、竈門炭治郎は知らされていないだけで父が実は日柱の剣士であり、負担の大きい日の呼吸に蝕まれた父の姿を記憶していたのかと思っていたのですが、これは違いました。

原初で最強の日の呼吸、日柱の剣士と炭焼きの家である竈門家がどこかのタイミングで交流し、日の呼吸と型を「舞」として伝承した。
これが竈門炭治郎の日の呼吸の秘密だったようです。

↑あらすじ終わり

ここで佐藤は、ほほー、なるほど、と独り言ちるわけです。
これはDR.STONEと同じ構造です。

膨大な情報を後世に伝えるために、正味の情報をそのまま伝えようとすると伝承のたびに少しずつ欠損・歪曲していく可能性がありますが、Dr.STONEにおいては「物語」という口伝で継承しやすい状態に「圧縮」することで、千空という鍵によって「解凍」した際には全ての情報を伝達できる工夫が成されていました。

そう、パソコンの圧縮・解凍ソフトのように。

鬼滅の刃においては、煉獄杏寿郎の父槇寿郎の言う通り、「剣士には」伝承不可能であったものが、「舞踏」に「圧縮」することで剣士の家で無い竈門家には劣化することなく全てが伝わっており、本来剣士ではなく剣の才も無い炭焼きの家の子竈門炭治郎が鬼殺の剣士となることが鍵となり「解凍」されることになったのですね。

実際、ありとあらゆる関節・筋肉を自在に操る身体操作に優れたダンサーこそ武術最強説という言説もまことしやかに囁かれていたりいます。

ほかにもこういったことは現実世界でも多く存在します。

神社の神事、祝詞、各地のお祭り、神輿、現代人には意味の伝わらないかけ声の数々。

相撲も神事とされています。
アブラハムの孫ヤコブと大天使ガブリエルの取っ組み合いからという説もありますね。

これらは実は何か重要な史実を後世に伝えるために「圧縮」された情報なのかも知れません。

何が鍵となって「解凍」され、日本人(ニッポンジン)いや人類の全ての情報が開放されるのか。

やはり鬼滅の刃もまた現代の神話かも。

神は死んだ(ニーチェ)のでは無く、虚無(ニヒリズム)に捕われた元ヒトの鬼が殺してしまった・・・

虚無という闇、鬼を滅する日の光、全集中常中日の呼吸。

いよいよ目が離せません。

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