みなさま、こんにちは。北川です。
猛暑は容赦ありませんね、、国内各社アイスクリーム増産に入りました。赤城乳業も史上最高益を叩き出す予感がしています。
お盆もおわり避暑ならぬ寄暑して働くのですが、もはや国内逃げ場は、ロシア寄りの北海道くらいしか緯度の高さでありえません。但し例外が。勝浦(千葉県)はなぜか地形的に5度くらい平均気温が下がるそうです。
軽井沢の森の中で3週間くらい避暑にはげみたいところですが、夏休みといえば昔から外食や出前に恵まれた彼の地は、別荘族・観光客でごったがえすので、快適さを求むなら10月以降が吉でしょう。
夏休み、避暑と海水浴(プール三昧含む)どちらがお好みかは人それぞれとおもいます。
本日はお手軽な海のはなし、神奈川県民には比較的アクセスのよい伊豆・下田について記します。
下田で自宅兼外国人への案内所をいとなむ知人(日・英・仏語堪能)がいます。
以前にもすこし触れましたが、Yさんは年始をパリで毎年過ごす趣味人で、国内では下田をこよなく愛する江戸っ子です。
現在は小田原を本拠地として隠居なされ、たまに下田で時間を過ごす家をおもちです。歴史と風土記に詳しいYさんは、唐津と下田と高松と比較検討した結果、当時都内の自宅から往復4時間で行き来できるメリット大の下田へ居を構えました。下田を気に入る理由はいくつかありまして、以下に詳述します。
Yさんとは10年くらいまえ落語を通じて知り合いになったのですが、多大な教養に依るいつも筆致豊かな文章を読むと、畏敬の念にたえません。
【下田のすばらしさとは】
1 民俗学者・宮本常一も未染手の、謎多い風習・風土記が気になる(まったく理由不可解な、長男を養子にだす風習など)。
2 古い住宅や事業所の壁が、地域独特のなまこ壁(板金のナマコではなく、土壁。下地の組み方が独特)遺構歴史的価値がおおきい。N製氷所保存運動をYさんがかつておこなうもあえなく解体に。
3 住んでる人々がレイドバックしており、人が多過ぎず心地よい。市内中心部がコンパクトで過ごしやすい。祭事が独特で荘厳。
4 海水浴も空いてる、海水がとてつもなく綺麗。入り江がおおくサーファーのこない浜がおおい。
5 山田鰹節店(まぐろぶしもあります) ※昔は下田港が遠洋漁業の拠点のひとつだった名残
博識堅強なYさんが、いったいなぜそこまで下田にいれこむのか??ある日丁寧にたずねると
「ぼくは亡き親も東京出身だから、いわゆる帰省する田舎がないんだよね。だから地方に逗留する機会がこどものころなかったせいで、風光明媚な地方都市に憧れがある」
そう得心する回答をしてくれました。その他耽溺する理由は上記のとおりです。
江戸っ子なので蕎麦と寿司は江戸でたべるとして、下田では普通に近所の店屋物をたべてました。
最近は倅がおおきくなったこともあり、下田から足が遠のきました。かつてY邸で「落語」の未来について1時間対話したことはいまだ記憶にあたらしい。
Yさんもわたしも五代目談志がすきなのですが(即ち天邪鬼を意味する)高弟志の輔がいまだにパルコ劇場で1か月公演つづけるのを
「パルコがかっこいい、ナウいとおもってるところが▲▲▲。彼は御旦をふくめ他人を信用しなさすぎる。落語の赦しあう与太者たちの心理を好まないから、新作に傾倒していったのではないか」
そう分析してくれたのにはおどろきました。ちなみに寄席歴50年のYさんは春風亭昇太さんが前座のころ一緒に飲み歩いてました生き字引です
「寄席にでれない立川流ふくめ、弟子の育成こそ業界・江戸文化の存続にかかわる重大な懸案であるが、そもそも師匠選びなぞ業界の外からはいってくるマニアにわかるはずもなく、相性がわるい親方を選んだならばなにも望みがない。一之輔みたいなスターなど一朝さんでなくば普通はそだたない。
ならば、いっそ『教習所・学校』を協会・芸協がつくって一律免許制にしたならば、裾野がひろがるのと競争が生じ若手間の切磋琢磨が健全にすすむだろう」
未来を看破する慧眼にもおどろきました。相撲みたいにすればいいではないか、そのとおりです。パワハラが起きないよう互いに目を配れば師匠連も控えるだろうと。
Yさんは落語の通ですが、お祭りなど地元の伝統にも精通しています。
例大祭では、かなり危険なスタントがあるのですが、それらをSBS静岡放送のディレクターに台本・演出を伝授して番組をつくってしまったこともあります。BS12 で再放送されたのをみると、Yさんが5分以上インタビューをうけています。あとから「それはぼくが番組内容全部考えたんだよ」と聞いて大笑いしましたが、発案者がよそものとして独自性を説明してるのはシュールです。。狂言回しだとはだれもおもうまい。
ダイドードリンコ「日本の祭り」でユーチューブのアーカイブもあるそうで、ご興味あるかたはご覧になれます。
なんというか、地方再生をまったくの他人が一役かっているような話なのですが、Yさんいわく下田はそのうち市としての要件を満たさない人口減少に見舞われると説明してくれます。御年72歳、あくまで個人の関心として関わってきただけ、下田以外も西伊豆の地政学的閉鎖性はどうにもならないといいます。
粋人が案内所を20年後テイクオーバーしてくれるといいなとおもいつつ、美しい鍋田浜をおもいだしては、金目鯛の押しずしに思いを馳せる。下田よいとこ一度はおいで。
下田に気の利いたお土産などついぞありませんが、Yさんがいるかぎりたまに行きたくなる。
私にとりそんな思い出の夏の旅行地なのです。
Yさんが御母堂逝去直後に、わざわざ私と倅の予定にあわせ2日間アテンドしてくだすったのにはいまだに恐縮するばかり。律儀なYさんの御多幸を夏になるとお祈りします。
五体投地し感謝の念を捧げます、好きなことに没頭しつづけどうか長生きされますように。
旅は道連れ世は情け。これはほんとうです。
毎度拙文ご精読をありがとうございました。
☟美しい鍋田浜
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