広島の恩人

みなさま、こんにちは。北川です。

10ねんぶりに、旧知のMさんが都内に来られ週末会うことに。Mさんはご実家である広島のPanasonic特約店経営を世継ぎされ社長さんになられましたが、20年前CTCの管理職で東京に単身赴任していたころ近所の飲み屋さんで知り合い親しくなりました。

お互いにロックがすきで知り合いの店でDJを遊びで一緒にやったり、旅行したりなどなど。わたしより年長で、おだやかな性格と微笑を絶やさずバランスよい人格者ゆえに尊敬していました。当時公私いろんな相談事や悩み事を持ちかけ、いつも真剣に答えていただいた恩義があります。

Mさんもいろんな先輩方、同僚、後輩に助けられ生きてきたし、いまがある。と謙虚な面持はむかしから変わりません。ご自身が悩んでいたり、困っているさまはついぞ見たことないのですが、誰かしらに支えられなんとかやってますよといつも笑うのです。不満や憤りを露わにすることはない。西日本ご出身ならではの他人へのやさしさに溢れています。気遣いも。

ましてやいくらお酒を飲もうとも声を荒げることなどない。大いに見倣うべきとおもい実践しております。Mさんはいつも誰かしらにむけ感謝を口にするのと、人を褒めるのが上手です。年長者から謙虚な弁をきくと、ありがたみが増しますね。なぜか家族のはなしをあまりしないのは不思議なのですが。

またMさんは仲間と毎年フジロックに馳せ参じる、おとなの夏休みを大事にする人物です。ある年はPOGUESとやってきたジョー・ストラマーとのツーショット写真を苗場から送ってきてくれ、度肝を抜かれました。いまやシェインもジョーも草葉の陰。常に屈託ない笑顔で記念写真におさまり、フジロックに限らずマラソン大会や、ゴルフ、社業での各種イベントにも率先参加するアクティブさには舌をまきます。まるで疲れを知らない、衣笠祥雄、北別府学のような鉄人なのです。カープファンとはそんな気質になるのか。

いつも元気に歯を見せるMさんへ、あるとき、迷いや悩み事ってないんですか？と尋ねたことがありました。そのおこたえとは、考えても答えが出ないときは然るべきひとに相談する、でした。

ひとりで抱え込まないことだよ、そうさらりといわはりました。たしかに、物事や身の周りはシンプルに整理するようにしておけば、雑念は削がれすっきりします。自分ひとりではどうにもならないことに気を揉んでも仕方無いと割り切りがあるみたいです。そのむかしフレームワークについてはなしをしたのが懐かしい。

以前に和歌山の空き家処分で、すこしご意見を訊いてみたときも、いくつかのソリューションを提案してくれだめだったらまた聞いてと前向きでした。

いつ命が絶えても後悔、未練がない生き方とはそんなものかも、と思う次第です。但し、Mさんは従業員の生活をまもる責務を自認しておられるので、3代目となる御子息へバトンをわたすまでは、しずかに心穏やかに社長業に邁進されるというわけです。

お互い長生きしてがんばりましょう、会食のおひらきできっとそう申し上げずには居れません。鉄人に幸多かれ。いつ会っても温かい声と人柄に癒やされます、お誘いをありがとう。

毎度、拙文のご精読をありがとうございます。