みなさま、こんにちは。北川です。
ときに雪も降るよな寒い毎日ですが日々精進しております。
本日はある落語家、もはや襲名されることのない留名の大名跡について書きます。
五代目立川談志、本名松岡克由 享年75。落語立川流家元にして元参議院議員(1期6年のみ、無所属→自民党)がおくった波乱万丈な人生。そのなかで占める多くの時間が贔屓にした銀座のクラブ・美弥で過ぎ去りました。夜の事務所代わりでもあったそうです。家元密葬のあと遺された弟子たちがあつまったのも美弥。
因みに亡くなって10年くらい経ちます。
銀座夜勤は兎も角、全盛期に昼間の仕事、地方の親子会でドカ抜き=無断欠席する(すなわち1秒も出演しない)くらい、談志は毎日深酒する人物だったそうです。あすの朝早いから酒席途中で帰るやつなんざと付き合わない、かつてはそう公言していました。
最近、仕事の「責任」について会話する機会があり、そうそう世の中仕事の約束を破るやつもいるんだよ、と思い出した話を以下に記します。
そもそも寄席しかり、自分指名でオファー来た仕事をときに自己都合でサボる。そんな職業は噺家だけです。一体全体どういう了見なんでしょうか。
これすなわち、例えば地方公演でぶっちぎられた相棒、チケットを買ったお客様、興行主、みなさんが身勝手で来なかった噺家を責めないところに、落語という芸能の特殊な一面が垣間見えるのです。いったい何故だとおもいますか??
よくよく思い出してみてください。
落語の有名ねた、子ほめや初天神など滑稽噺のくだらなさ、アホさ加減。いい加減な人物、『与太者』だらけの世界線が特徴なのです、江戸時代から。
談志に限らず、志ん生が放蕩三昧で改名が5回に渡る、圓生もやむなく浪曲から噺家にスライドしてきた、八代目文楽の飲酒したのちの放言やセクハラなど、大名人たちの蛮行はよく知られるところ。歌舞伎とは格式の低さや非世襲であるなど違いが大きく、敷居が極めて低い大衆的な芸能と言えましょう。噺も噺家も適当な人物が後を絶たないのです。今を時めく小痴楽さんすら何度か破門になりかけてますから汗
かつては落語協会理事であったし、国会議員になるほど有名であった全盛期。にも関わらずギャラの安い高座で手を抜いたり、挙げ句無断でさぼる、遅刻していたのも、天才のなすことにケチつけんなとばかりに無言のオーラのなせるわざ。
一番有名なのは、議員時代に公務で沖縄へ前乗りし翌朝へべれけでサングラスのまま記者会見に臨み、記者の煽りにまんまと乗っかり、公務より酒が大事に決まってんだろう。と述べ新聞沙汰のち即刻政務官辞任した顛末です。自民党幹事長にも屈しない身勝手の極意は、、果たして。
何事も謝るのが嫌いだったようで自分の非を認めたら負けと些か古臭いポリシーの持ち主は、一度いいだしたらきりはなく弟子への無茶振りは野蛮な芸人そのもの。それでも一旦高座にあがればサウザーのように無双。
大阪のなんば花月ではやりにくい関西人相手に、まず江戸落語に興味ねえやつは出て行け、と8割の劇場客を一度退出させてからのおもむろに鼠穴をやり出した録画はもはや神回です。絶妙すぎる。おまえらによさは分からないとおもうが。と宣ってから追い出したそうです苦笑
天衣無縫の極みは名人ならでは。居残り佐平次も忘れ難いし、羽団扇など名演数多し。私は芝浜があまり好きでなく、夢金、文七元結や浜野矩随が好みです。破天荒な人物ですが高座は割に端正です。
談志の依怙地は、長野公演で居眠りしてる客を場内から追い出して当人から告訴された事件にとどめを刺し
ます。但し、判決は被告の興行主の勝訴におわり裁判長の英断には魂消ました。ほんとうに。
異能の名人かつ業界随一の資産家だった談志の生き方、芸談義は老後のたのしみに堪能を残しているのですが、あれほど毀誉褒貶が激しい師匠にのべ50人近くが弟子入りした事実は、いかにその芸が人を心酔させ魅了したかの証拠とおもいます。天才はつねに人災の引金。余談ですが、弟子入りした前座が受領したギャラを銀行に入金してこいと預かった通帳を見ると桁の違いにビビるそうです。
談吉さんが最後を看取った唯一の弟子であったことで、兄弟子たちから責め苦にあったそうですが、故人が談吉さんをそこまで寵愛して傍に置いたことのほうがわたしには驚異におもいます。最後の愛弟子のしあわせたるや。口は悪くも憎めない異能の天才ですね、わたしにとり談志とは。弟子たちが陰で散々文句言いながら辞めなかったとは、そういうことだとおもうのです。(本人も認めていましたが)高座のまくらでも師匠の悪口で10分もちますし。
最後に。
練馬の故人松岡邸現オーナーは家元愛娘の松岡ゆみこさんですが、現住人の志らくさんから法外な家賃をとっているそうで、流石血は争えないなあと思いました笑
どうやら資産家かつ吝嗇家も受け継いだようですね。。
以上、毎々雑文のご精読をありがとうございます。
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