みなさま、こんにちは。北川です。
台風が近づいております、どうかお盆を平安に過ごされますように。
異文化同士の交流、外交で有名な逸話を紹介します。
過日逝去されたエリザベス二世が、初めてイギリスを訪れたアフリカからの来賓と宮殿で会食をしました。
ところが、来賓は机上のフィンガーボウルを見たことがなかったために。
なんとボウルの水を飲んでしまい、周囲の空気は凍りつきました。
そこでエリザベスがとった行動とは。
ごく自然におなじくボウルの水を飲んで、そのまま話しを続け、陪席者たちを黙らせたそうです。なにもなかったことにしたすばらしい機転。アフリカの日常についてきちんと知識があったエリザベスの勝ちです。
この顛末を聞いた人々が見習うべきは、恥の概念など自分たちの狭い世界で誰かが決めただけ。会食の目的は細かいマナーではなく、お互いが気分良く親しみを持てるための気遣いこそ必要。これです。
TwitterTLの日々承認欲求に明け暮れるさまをたまに眺めると、天と地の差を感じます。
不躾け、という形容詞があります。
なんでも誰であろうとずけずけと礼儀を辨えず発言する、そんな辟易する場面でつかわれます。
発言の権利と内容の自由は誰でも主張可能ですが、あらゆるコミュニケーションではタイミングと配慮がないとたちまち無秩序になるのは自明なので、行儀作法やマナーが存在しています。
すこし軸がずれるのですが、人づきあいで昨年意外におもう出来事がありました。
よくいく飲食店で、お客さんみんなから慕われる店長さんが急に辞めました。理由はオーナーとの仲違い、考えのすれ違いです。
お店以外の場所でもお客さんみんなと快くつきあい、万遍無く好かれ彼の数奇な半生のこともみな知っていて、そこにははっきり確かな紐帯があった、誰もがそう思っていた。
問題は、40半ばの彼がすべてのお客さんへ一言も告げず急に姿を消したことで、個人的に違和感が消えませんでした。
彼がどんな人生を歩もうと私はなんらコメントする立場にありませんので、特に連絡はしませんでしたが、強いモヤモヤが残りました。
親しかった同僚がなにもいわず突然退職していたようなものです。
私以外のお客さんで、ある日理由がありお店にお客として現れた彼へ、不義理を強く詰ったひともいました。
つまり私も同じような感情を持っていました。
彼が自分と家族の生活を維持する、人生の目標を叶えるのに店長を長くは続けない。そう前から公言していたので、筋は通るのですがやはり辞め方はよくなかった。
ですが。
百歩譲り、なぜ彼はオーナー以外とだれとも一切会話をせずに消えたのか。その理由を推測してみます。
すなわち、オーナーの悪口をだれにも聞かせたくなかった彼なりの仁義だったのではないかと。
店内の人間関係を乱したくなかった、彼の律儀な誠意だったのではないか。
その小さな店はオーナーも度々接客でみずから営業に関与していたので、お客さんはみなオーナー氏のことよく知っています。
私もオーナー自宅で何度か酒盛りしましたし、誰にでもオープンマインドな人物です。
元店長さんは、引き続き矢面に立つことになるオーナーのリピュテーションが悪くならないよう、誰にもなにもいわず挨拶すら回避したのではないだろうか。
ある日、常連たちと元店長のはなしをしていたとき、なにも訊かれたくないから、あえてなにも云わなかったのではないかね?と上記自説をはなすと、23歳の女性も我先に同意していました。
どうやら世代問わず、通じる道理のようです。
ノンバーバル・コミュニケーションという概念があります。
言語化をせず無言で表情、しぐさ、状況から相手になにかを伝える。そのように理解されます。
冒頭のエリザベス機転もそうですが、自分がなにか不如意なことを強く感じても、当人がなにもいいたくない。無知を露呈させては失礼。
それを慮るのも人付き合いの極意、やさしさなのだろうなとおもいます。
大切とする相手のことも考えるなら。
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